2017年1月18日〜19日に山口県宇部市ときわ湖水ホールで「環境首都創造フォーラム2016年度 in 宇部」が開催され、盛会のうちに終了しました。
今年度は、「創エネ・省エネを活かしたまち・ひと・しごとづくり〜パリ協定の実現に向けて〜」を全体テーマに、
1 まちとしての創エネ・省エネのしくみ×しごと×地域内資金循環
2 自らが関わる・創る「公共」交通
3 住宅とエネルギー×健康×環境、自治体PPS・地域公社×住民×まちづくり
の3つのテーマで、自治体首長とNGOメンバー及び研究者がディスカッションを繰り広げました。
これまで日本ではなかなか取り組みが進まなかった住宅のエコ化についても、中島恵理副知事の発表による長野県の政策を切り口に、活発な議論がなされました。
第2部『地域から日本を変える! 環境先進事例の交流とディスカッション』では、全国フォーラム初となる分科会を開催し、
分科会1「自治体のエネルギー政策交流」
分科会2「ごみ減量、3Rの推進」
分科会3「人づくり 環境共育 ESD」を
各分科会では宇部市の地元の取り組みも紹介され、有意義な交流がなされました。
第1部の最後には、フォーラムを積極的にリードしてくださった宇部市の久保田后子市長と多治見市の古川雅典市長により、「環境首都創造フォーラムin宇部 共同行動宣言」が力強く読み上げられました。
環境首都創造フォーラムin宇部共同行動宣言
私たち環境首都創造ネットワークに集う自治体、NGO、研究者は、山口県宇部市で本年度の環境首都創造フォーラムを実施し、持続可能で豊かな地域社会を創り出すための具体的かつ積極的な議論を行った。私たちは、その成果を活かし、地域や組織の特性を相互に尊重するとともに相互の交流を深め、協力、共同して次に掲げる行動を実施していくことを宣言する。
1 地域からパリ協定の実現をめざし、会員自治体が以下の項目に対し、具体的な中期目標、長期目標を設定(改定)し、行動していこう。
(1) 世界的な平均気温上昇を、産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること。
(2) 温室効果ガスの排出量をできるかぎり早く減少に転じさせ、今世紀後半に排出量と吸収量とのバランスを取って実質的な排出をゼロにすること。
2 パリ協定の実現に向けて、日本政府が最大限の政策を総合的に推進ができるように、共同して働きかけていこう。
3 気候変動を軽減する政策と活動をさらに推進することで、地域に新しい需要、雇用、イノベーションを生み出すとともに、当該事業への投資と地域内の資金循環を創出する新たな経済社会の仕組みづくりを率先して推進しよう。
4 地域主体で地域経済の安定的発展と雇用の確保、安心安全のまちづくりに貢献する、自然と環境を大切にした再生可能エネルギーの飛躍的導入を実現する仕組みづくりを推進しよう。
5 地域を支える将来世代の環境学習とESD(持続可能な開発のための教育)を通じた交流を、さらに活性化しよう。
6 ゼロエミッションの実現を目指し、リサイクルにとどまらないリデュース、リユースを具体化する廃棄物政策を積極的に推進していこう。
7「地域の力」を向上するため、持続可能で豊かな社会の基盤となる人材の養成を、さらにすすめよう。
8 環境配慮型地域産品の普及拡大を相乗効果が出せるようにすすめよう。
9 自治体、NGO、研究者の環境首都創造ネットワークへの加盟を促進し、相互連携と人的交流を深めよう。
10 目標実現に向けて、環境首都創造NGO全国ネットワークの提案する2つの活動に、積極的に参加するとともに、近隣自治体等に参加を呼びかけよう。
2017年1月19日 環境首都創造ネットワーク
(参加自治体、NGO、研究者等については共同行動宣言にて)