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投稿者 : kankyoshimin 投稿日時: 2011-05-13 19:38:19 (2390 ヒット)

5月9日(月)、第10回日本の環境首都コンテスト総合1位を獲得し、「日本の環境首都」の条件を満たした熊本県水俣市にて、表彰式を開催しました。

会場には100人以上が出席し、盛大な式となりました。


まず第1部では、表彰式、記者会見、質疑応答が行われました。

「日本の環境首都」の授与が行われました(左写真)。副賞として、アーティストの赤瀬ミフサさんから寄贈いただいた絵画(テーマ「実」)の贈呈が行われました(右写真)。


その後、16種類に及ぶ表彰状が、主催者である環境首都コンテスト全国ネットワークのメンバーから市長へ手渡されました。

ネットワーク世話人の?本育生(環境市民代表理事)からは、「日本の環境首都の称号を活用していただき、日本社会にひろめていく機関車役として期待している。いまほど地球規模の環境問題の解決、人類に文明の転換が迫られているときはない。人類がどんな社会を追求するかが求められている。そんなときに水俣の称号獲得は大きな意味を持っている。他の市民、自治体、我々と共同歩調ですすめてほしい」との祝辞がありました。

採点段階で水俣市とのやりとりを担当した、原育美(環境ネットワークくまもと副代表理事)からは、「採点段階では担当職員と議論する。採点基準についても納得してもらっているが、いやそうじゃない。我々の視点はこうで、ここを評価してほしい、と積極的にメッセージを出されるようになった。環境首都の称号授与を受けて、私たち市民がどう行動していくのか、変わっていくのかが問われている。誰が見ても環境と経済が両立し、子どもにとっても胸をはって住み続けられる街になれるようともにがんばりたい」とのメッセージが寄せられました。

これを受けて、水俣市の宮本勝彬市長からは、「これまでの道のりに思いを馳せながら、この大変な栄誉に深く感謝しつつ喜びを感じていると同時に、この称号の持つ意味の大きさ、責任と使命の重さをひしひしと感じる。私たちが“日本の環境首都”の称号をめざしてきたことは、環境への取り組みを客観的に評価いただき、その結果をさらによりよく反映させていくためで、称号の獲得が目的ではない。私たちの共通目標は、地球環境とそこに暮らすあらゆる生命と共生し、将来にわたって持続可能な、真の意味で豊かな暮らしやすい地域社会を創造していくことだ。 今回、私たちはこの大震災により、自然災害はもとより、防災や、原子力エネルギー、環境汚染、生態系への影響といった数多くの問題、課題を突きつけられている。ただ何よりも優先されるべきは命の大切さ、尊さということは言うまでもない。 水俣市の環境への取り組みの根底にある理念は、水俣病の教訓です。これは環境の大切さであり、命の大切さの教訓であります。これらのことを踏まえながら、被災地への支援と併せて、水俣市は“日本の環境首都”として、全国の自治体と環境NGO、そして市民と連携、協力して、共通目標である持続可能な豊かな地域社会の創造にいっそう取り組んでいきたい。そして地域から、日本をリードする、日本を変えていく、その牽引力となり続けることを約束する」という熱いメッセージをいただきました。

第2部は、水俣市の職員、市民てづくりの交流会。地元の食材をふんだんに使ったてづくり料理(下の写真はなんとケーキ。地元のケーキ屋さんが環境首都水俣をイメージしてつくられました)が用意され、市民もNGOメンバーも、市職員もワイワイと盛り上がりました。


今回の表彰式、市民とともに環境のまちづくりをすすめてきた水俣市の実力とともに、今後、持続可能な地域社会づくりに具体的に着手していくための大きな第一歩になったと感じました。

(報告文/風岡 宗人)


投稿者 : kankyoshimin 投稿日時: 2011-03-01 23:08:13 (1777 ヒット)

☆『水の域産域消』推進と容器入り飲料の利用削減に向けた自治体宣言、参加呼びかけ中

環境首都コンテスト全国ネットワークと水Do!キャンペーンは、2010年11月17日の「環境首都をめざす自治体全国フォーラムin水俣」にて、「『水の域産域消』推進と容器入り飲料の利用削減に向けた自治体宣言」を広げていくことを提案し、会議参加自治体とネットワークメンバーの賛同を得て採択されました。

ペットボトルなどの容器に入った水やお茶の利用はこの10年ほどで急激に増えており、3Rのうちリサイクルは進んでも、ごみは減っていないのが現状です。

また容器入り飲料は、作られてから私たちのもとに届くまでに多くの資源やエネルギーを必要とします。さらに、容器をリサイクルするための収集・運搬費用は、自治体の負担となっています。

宣言は、安全でおいしい水道水を供給している自治体が、健全な水循環や水源保全およびCO2、ごみ、社会的なコスト削減の観点から、遠くから運ばれた容器入り飲料ではなく地域の水道水の価値を見直し、利用を推進することを趣旨としています。

<宣言概要>

1) 水道水の見直しと利用推進

2) 水飲み場の整備・管理

3) 庁舎内や公共施設における容器入り飲料の調達見直し

4) 官民連携による水道水推進と魅力あるまちづくり

5) 市民や事業者への普及啓発

環境首都コンテスト参加自治体に先行して呼びかけを開始し、16自治体が参加(2011年3月1日現在)、今後全国の自治体に広く参加を募る予定です。参加自治体とともに、政府および日本社会に対しても「水の域産域消」推進と容器入り飲料の利用削減を呼びかけていきます。

<参加自治体>

秋田県 能代市、長野県 飯田市、愛知県 安城市、愛知県 碧南市、愛知県 新城市、三重県 桑名市、滋賀県 甲賀市、奈良県 生駒市、兵庫県 加西市、鳥取県 北栄町、山口県 宇部市、徳島県 上勝町、福岡県 大木町、大分県 日田市、熊本県 天草市、熊本県水俣市(2011年3月1日現在、16自治体)


※宣言内容、詳細はこちら


投稿者 : kankyoshimin 投稿日時: 2011-01-07 13:59:19 (1460 ヒット)

2010年度 環境首都コンテスト中四国地域交流会 報告

1.環境首都コンテストの概要

未来の子 共同代表 大西康史

大西氏から日本の環境首都コンテストの概要と成果と期待される効果について報告がありました。本コンテストの特徴は、質問票そのものが提案書となっており、活用できる提案が盛り込まれていることや、多くの先進的な事例を紹介することで、自治体間の交流にもつながること、また、第三者評価として自治体の次の取組への参考となること等が紹介されました。

2.先進事例発表

(1)内子町 次世代を育成する国際交流

   報告者: 内子町教育委員会自治学習班 鈴木浩生 氏
(財)内子町国際交流協会   名本裕子 氏

 内子町では、中学・高校生を友好都市ドイツ・ローテンブルグ等へ派遣する青少年海外派遣事業を実施しており、体験者や町民が次世代を育成する事業に係わる仕組みの紹介ありました。

 国際交流協会は、町と民間が出資してできた組織で、理事会・運営委員会・プランナー会が運営しています。その事業の一つに今年で16回目となる青少年海外派遣事業があります。この事業は、まちづくりや景観保全をテーマに町内の中高校生を派遣するもので、今年参加する12人を含めると211名にもなります。作文・面接選考を経て選考された派遣者には、総経費の半額程度を協会が補助しています。

 研修内容は、ホームステイを通じてドイツの生活体験、現地の学校で同世代の若者との交流、まちづくりや環境への対策の視察を行っております。09年の訪問では、汚泥からのメタンで発電する下水処理場の訪問や、広大な土地にソーラーパネルを設置し売電による副収入を得ているという農家の見学を行いました。生徒はそのソーラーパネルが日本製であることに驚き、素晴らしい技術を持っている日本でソーラーパネルが広がらないことに疑問を持っているようでした。このようにして海外派遣を通して、ドイツの実情を学ぶと同時に日本や自分の住んでいる地域や環境について考えるようになります。

 このようなことから派遣団OBは、語学を使った仕事や、まちづくりや環境活動に積極的な行動を起こし、地域で啓発活動を実施している人もいます。海外派遣の経験のみから考えるだけでなく、自ら考え行動できる人が増えたと実感しているようです。

 発表者自身もこの海外派遣事業の第一回目の参加者で、15年間内子町の国際交流を通して次世代の育成に携わっております。その他、プランナーとなって活動している人の中にも3名のOBがいます。プランナーは月に一回の定例会に集まって、事務局とともに国際交流協会の企画から運営までを行います。海外派遣事業もこのプランナー会議で研修内容を協議しており、さらに事前研修の講師や派遣の引率をすることもあります。

会場からの質問では、内子町のまちづくりのきっかけについての質問があり、当時の行政職員が原動力となり、ただの古い町並みを「資源」として地域づくりを進めるため、住民との話し合いを重ね、保存会が発足し、住民の動きにつながったことが紹介されました。

(2)香南市 赤岡のまちづくり

     報告者:香南市 総務課 小松謙介 氏 

 合併前の1年間は日本で一番小さい町だった赤岡町は、住民主導の取組が今も続いています。お祭り好きな地域とそれを支える住民組織が自らのまちづくりの「ものさし」をつくり、楽しみながら進めてきた事例紹介となりました。

赤岡の3大祭りは、大漁を祈願する「どろめ祭り」、江戸時代の絵師、弘瀬金蔵が描いた屏風絵を街中に展示する「絵金祭り」、商店街の路上で冬の12月に行われる「冬の夏祭り」です。

 これらの祭りを実行するのに欠かせない3つの住民団体は、絵金の屏風絵の歌舞伎を演じる目的で結成された「土佐絵金歌舞伎伝承会」、絵金のグッズを作る主婦のグループ「やつゆ会」、そして、アイデアと行動力は抜群の「冬の夏祭り実行委員会」です。

この3つの会を核にして、行政、商工会町外からコーディネーターやアドバイザーなどが加わり平成8年度からワークショップを始めました。

 翌年度からHOPE計画の補助事業を受け、その中で赤岡町の「まちのものさし」が見えてきました。その考え方の一つに「古いものを活かしていく」ということがあり、住民と共に赤岡の魅力を探る「赤岡探偵団」の活動が始まりました。その活動をまとめる中で赤岡の町にも面白いものがあることに気付き、その活動は本になり、売上金は街中の古いお風呂屋さんを残す運動に使われました。

 一方で、赤岡町では各家庭で保存している絵金の絵を保存収納し、見せるための絵金館を郊外に造る構想がありました。その構想を聞いた住民から、郊外に造るよりは自分たちが関われる場所や大きさが良いということで、町中の農協の米蔵を使う案が出されました。「米の蔵から文化の蔵へ」というコンセプトで、場所の設定、運営までワークショップで行いました。絵金蔵の運営は「やつゆ会」が中心となり運営をしており、日常的に町のいろんな情報も入ってくる場になりました。

 その米蔵の場所は、明治時代には弁天座という芝居小屋がありました。絵金蔵ができたことに自信をつけた町民から弁天座を復活したいという声が上がり、絵金歌舞伎伝承会が動き出し、ワークショップで進めました。そして、住民が使いやすい施設となるだけでなく、結局人手に渡った先ほどのお風呂屋さんの一部を移設することができました。

 また、商店街にはワークショップがきっかけで高知工科大学生が「タオ(道)」という喫茶を始め、住みつくようにもなりました。

 合併し香南市になっても、「やつゆ会」が絵金蔵を運営し、「絵金歌舞伎伝承会」が弁天座を運営し、実行委員会が「冬の夏祭り」を運営しまとめていくというように、3つの団体がすみわけをしながら住民主体でまちづくりを実施しています。

住民活動の要は女性のパワーであること。行政の役割は、黒子に徹しながら町民の声が上がった時に、実行するための環境を整えることと。住民の強みは問題に突き当たった時に「楽しむ力」がある。一緒に楽しむことも大事だということです。

 合併してからの課題は、財政的な良い面はあるが、コンパクトなコミュニティの良さが薄まったことを挙げられておりました。

(3)福山市 小学校トラベルフィードバックプログラム

     報告者:福山市都市交通課 荒平 信行 氏

福山市では、朝夕の集中的な交通渋滞の緩和と、それに伴って起こる環境の悪化を改善することを目標に、福山都市圏交通円滑化総合計画を策定し、地域の環境に配慮した交通の取り組み「BEST運動」を展開しています。その啓発運動の一つとして、小学校TFP(トラベルフィードバックプログラム)を行いました。これは子どもを通じて保護者のマイカー利用に偏っている生活習慣を変えてもらおうとする事業です。

 5年生を対象とした授業では、大きく「知る」「実行する」に分けて進めていきました。「知る」ことでは、この活動の目的や意図、地球温暖化とそのメカニズムや日常の生活の中でCO2排出量が増えている状況も学びます。実際に家族の車の使い方を調べ、CO2の排出量を計算し、車に変わる移動手段には何があるかを考えていきます。一方でバスの乗車体験や現状調査を行い、お家でできる公共交通を使うプランを立てていきました。

 次に「実行する」ことになります。家庭でこのプランを基に2週間実行してもらい、実行した回数や実施するための条件なども回答してもらいました。実施後、お家の人が行動を変えた結果、CO2がどれくらい減ったかをまとめて、子どもからのメッセージと共に手渡しました。

 授業の期間中の行動の変化は9人しかいませんでした。しかし、バスサミットでの発表、子どもたちが自主的に行ったポスター作製と地域への働きかけ、さらに夏休みの家族での移動には公共交通を使うなど、5か月後には保護者の意識がかなり変わってきており、結果、30人がマイカーをやめ自転車とか、公共交通を使っているという結果がでました。この効果は、毎年同じような効果が1年後まで継続していることから効果がフィードバックしていることがわかります。

 その他の効果として、家族で公共意識、社会意識の醸成、家族で環境について話す機会が増えたとか、子どもが自らいろいろなことに取り組みだしたという意見もきかれるようになりました。

3.持続可能な社会を作るために

くらしを見つめる会 代表 内田洋子

地域の持続可能な社会づくりには、地域の将来ビジョンを共有すること、そのための「ものさし」を持つことが重要であるとされた。

 1992年の国連の環境開発サミットでは世界の持続可能性を高めるために地域における取り組みの重要性が言われて18年。日本の、地域の持続可能性は高まったのだろうか。

 事業を継続して実施する際にPDCAで管理することが重要となります。しかしPDCAは戦術であり、ブレーンとなる戦略がなくては地域でまとまらない事業が乱立することになります。計画の前に地域がめざしているビジョンが地域住民に共有されることが重要です。そのため、自分たちの「ものさし」を持つことを地域で進めていかなければなりません。

 4.ドイツの事例紹介

 未来の子 共同代表 大西康史

 住民が町に興味をもつ仕掛けの参考としてドイツの事例が紹介されました。

 かつて炭鉱の町として栄えたハム市は産業が衰退し、荒れた町から環境を重視した取り組みを進めることにより復活してきました。その過程で市民満足度を高める方法をとられてきました。

  • ハム市では市民が3人以上集まれば事業提案ができ、補助金がおりて、実施できるという取り組みがあります。実施された事業は、なんと150か所以上。こういった取組みから行政と一緒に実行していくきっかけとなったということです。
  • 毎年テーマを変えていつかは自分も参加できる環境賞制度。
  • 市民の個人的な記念に植樹をする森があり、市民を森にいざなう取り組みです。
  • 子どもたちのやる気を育てる表彰制度「自然のプロ」事業。
  • 複数の事業所が協力し合い行い、廃棄物の有効活用や、水の使用量削減などを進める「エコプロフィット」事業。協力し合うことで企業の費用の削減にもなるし、地域のまちづくりに参加する取り組みとなっています。
  • 省エネ対策の専門家を設置することにより、建物の改修をするノウハウをもつ人を育て、建物の改修が進み、雇用が生み出され、環境・まちづくりを担う人が増えるということにつながっています。
  • 河川改修事業においても、地域の特徴を知り、地域の生態系を市民が理解できるような仕掛けを市民の意見も取り入れながら実施しております。

 このハム市は、一人一人が主役になれる取組を数多く実施することで市民が参加することに興味をもち、おもしろいと思える町になったということです。これは決してドイツだからできたのではなく、皆様の地域でも同じようなことに希望を感じていただけたらと思います。

(文責:内田洋子)

 


投稿者 : kankyoshimin 投稿日時: 2010-12-21 11:34:59 (1525 ヒット)

2010年度 環境首都コンテスト関東地域交流会 報告

 環境首都コンテスト関東地域交流会が、2010年12月9日、新宿区立エコギャラリー新宿で開催されました。

  交流会では、環境市民?本育生代表による講演会につづいて、板橋区、綾瀬市、東松山市の先進事例発表、そして今回は市民の取り組みとして、ちがさき自然エネルギーネットワークの事例発表が行われました。

当日の映像が見られます 前半 後半

講演「環境首都コンテストから 市民参加とエンパワーメント」

環境市民代表理事 すぎ本育生

 
すぎ本代表の講演では、行政だけではできない市民参画の具体的成果が紹介されたあと、市民参画の意義と課題が紹介されました。

 高畠町「笑エネキャンペーン」は、初年度に町内約7500世帯のうち1631世帯が応募、886世帯が電気使用量の削減に成功しています。この背景には、市民が参画した実行委員会の存在があります。豪華な賞品を集め、洗練されたちらしづくりを行い、ラジオやケーブルテレビで自主制作のCMを流し、取り組み講習会や企業の研修会を行ったことで、町民にキャンペーンが知れ渡っただけでなく、どのように取り組んだらよいか徹底されたと言えます。

 このように市民参画には1+1+1>3にする力がありますが、一方でNPOを安価な委託先と見て安易なアウトソーシングに陥る危険性もあります。これを防ぐために、自治基本条例の制定、職員への研修・ガイドラインの策定がもとめられます。ここでポイントとなるのが、お互いの対等性と情報の共有、地域の資源を高める姿勢です。各主体は対等と言いながら、実際の契約書にはNPOにばかり責任をもとめたり、NPOの財政事情を考慮したりしていないものがまだまだあります。このような場合、長野市の協働契約書のような具体的事例を見せると良いとすぎ本氏は言います。

 パートナーシップの心構えとして、市民と行政との違いは新たな展開を生むエネルギーとして認めること、パートナーシップの成果は地域力の向上にある、ということでした。

自治体先進事例発表

「緑のカーテンを『まちぐるみで広げよう』」板橋区エコポリスセンター

 板橋区の緑のカーテンは、参加登録制度、公共施設への導入、講習会の開催、コンテストの実施という四つの柱で進められています。

 登録制度は、緑のカーテンに取り組む住民・事業者に必要な情報を提供するために行われています。

 公共施設では保育園、児童館、小中学校、地域センター、合計167か所で導入され、すべて職員や児童によって生育されています。

 講習会はエコポリスセンターだけでなく、地域での出前講習会も行われ、その内容も緑のカーテンの育成方法にとどまらず、ゴーヤ・ヘチマ料理講習会も行われています。

 板橋区での緑のカーテンコンテストは、今年度で4回目、個人・公共施設・地域や団体から計93のエントリーがありました。

 蓮根ロータス商店街や区内2か所の環境行動委員会など、地域での取り組みも広がっています。

「環境まちづくりパートナーとの協働」東松山市

 東松山市では1999年に策定された環境基本計画をきっかけとして、環境マップを市民との協働でつくったことがはじまりでした。広報紙で協働相手となる「環境まちづくりパートナー」を募集し、協働のルールとしての環境まちづくりパートナーシップ協定を市民参画でつくり、パートナー団体と市長とで協定を取り交わすこととなりました。

 また環境問題を人と自然との問題だけでなく、人と人とのつながりにまで広げてとらえた「環境まちづくり宣言」を2003年、全文を市民が起草して市議会で議決しています。

 当初は環境フェアやこども環境まつりの開催だけだった環境まちづくりパートナーの取り組みも、具体的な地域の取り組みにつながりはじめ、現在ではホタルの里づくり、廃食油回収リサイクル、里山保全活動が行われています。

 具体的なプロジェクトは、事業者や福祉団体、大学など新たな参加団体を増やし、地域ネットワークのひろがりにつながりました。こうしたことから2007年、新たなパートナーシップ協定が結ばれることとなりました。

 現在策定が進められている第2次環境基本計画もパートナー団体メンバーを中心とする市民策定委員会を中心に、オープン参加の市民環境会議やこども環境会議を開催しながら進められています。

「自然の中で自由と冒険『ドリームプレイウッズ』」綾瀬市

 綾瀬市のドリームプレイウッズ事業は「若い頃は近くの原っぱでターザンごっこやチャンバラをしたものだ」という住民の言葉がきっかけとなって2002年開森しました。

 子どもたちの遊び場となる森は1年365日日の出から夕方5時まで(夏季は6時まで)オープン。竹をつかったすべり台やハンモック、ブランコ、ターザンロープがあるほか、農園、ザリガニつりの小川があり、餅つき大会やキャンプ、収穫祭などの季節行事も行われています。

 年間来森者は年間17000人(1日平均50人)、近くだけでなく、市外からも噂を聞きつけた子どもたちが自転車でやってきます。

 森は地権者と行政が協定を結ぶ形で無償使用。管理運営委員会は、地域だけでなく市内全域から市民が集まり、ボランティアで運営されています。

特別発表

「市民が作った発電所、市民が作る節電所」ちがさき自然エネルギーネットワーク

 ちがさき自然エネルギーネットワークは、市民共同発電所の設置、緑のカーテンとキャノピースイッチ取り付けによる節電所活動を行っています。

 市民共同発電所では、公共施設に設置しようとしたところ屋根の目的外使用が問題となり、売電利益を茅ヶ崎市がつくった基金に寄付することで解決することができました。それでも5年間ごとの更新です。

 キャノピースイッチは、公共施設の照明機器一つひとつにひも式スイッチをつけて不要な照明は使わないようにしようというもので、茅ヶ崎市市民活動サポートセンターに設置されています。上野さんは「スイッチを切る人がいてはじめてキャノピースイッチは活きてくる」と、センター職員の理解と協力がポイントだったことを話されていました。

 事例発表のあとに、当日参加した市民、東京都環境政策課、主催者と発表自治体との意見交換が行われました。これから環境の取り組みを進める自治体へのアドバイスをもとめる質問も会場から出されていました。

(文/山田 岳)


投稿者 : kankyoshimin 投稿日時: 2010-08-26 00:02:21 (1689 ヒット)

2010年度 環境首都コンテスト近畿地域交流会 報告

日程:2010年8月24日(火)

開催地:ホテル「ホップイン」アミング2階 オークルーム


映像(財団法人ハイライフ研究所ウェブサイトへのリンク)

■第1部 先進事例発表

■第2部 市長対談

 環境首都コンテスト全国ネットワークでは、コンテストで得られた情報の共有化及び今後の自治体における効果的な施策検討並びに自治体とのより深いパートナーシップを築いていくことを目的として、コンテストに参加いただいた自治体を中心に、関心のある自治体や市民にも呼びかけて地域単位で情報交流会を開催しています。

今回の近畿地区自治体交流会では、最終回となる第10回環境首都コンテストに向けて、第1部の昨年度先進事例の報告会、第2部の尼崎市長と宇部市長の両市長対談が行われました。

 自治体職員、企業関係者、市民などから多くの参加をいただき150人収容の会場は満員御礼となりました。

【第1部】 先進事例発表

(1)環境総合計画の推進を担う『環境アニメイティッドやお』(大阪府八尾市)

 『環境アニメイティッドやお』は、環境問題に積極的に取り組んできた事業者が開いた研究会を母体として、2004年12月に発足しました。市の環境総合計画にも示された望ましい環境像の実現のため多様な主体が参加したパートナーシップ組織として、市内の様々な環境活動への積極的な支援活動を行っています。


 特徴的なのは、自然環境保全活動です。市の東部山麗にある高安地域のため池には、環境省レッドリスト絶滅危惧種 A類に指定されているニッポンバラタナゴが生息しています。その生息は、生活排水等により脅かされている状況にあります。そのため、高安山自然再生活動として生息の環境回復を図ってきました。例えば、(1) 上流にあたる山林の保水活動を高めるための間伐や下草刈り、(2) ため池での生息環境の観察、(3) 長らく放置されていた池の「ドビ流し」(ため池の底にたまった泥を流す水質浄化)の実施などを市民と行政の協働で実施しています。

(2)地域を愛する豊かな心を育む小学生ガイド(兵庫県加西市)

 小学生が観光客に地域の案内をする小学生ガイドは、加西市立北条小学校の「総合学習」の一環として行われました。ガイド隊は、土曜日と日曜日に活動しています。ガイドをすることを通じて「まち」の宝をあらためて見つけ、大切にしたいものを確認することができるこの取り組みは、まちづくりを担う将来世代の育成につながっています。

(3)環境モデル都市の実現と地場産業振興を目指す共同発注グループによるLED開発と防犯灯LED化

 LED防犯灯は、従来の防犯灯に比べてCO2は約3分の2になる上に、寿命は約5倍となります。LED防犯灯の開発は、第3セクターの共同受注窓口として飯田下伊那地域の企業間コーディネートを行う「NESUC-IIDA(ネスク・イイダ)」のメンバー業者が行いました。飯田市はここに発注を行うことで製品開発支援や雇用創出、地域経済への寄与を図っています。

【第2部】 産業都市の市長が語る〜持続可能な地域社会を目指して

 環境市民代表理事本育生のコーディネートの下、白井文尼崎市長、久保田后子宇部市長の対談企画が行われました。産業公害を乗り越えて全国でもトップレベルの環境施策を進めているという点、市民派の女性市長であるという点など、何かと共通点の多い両市ですが、それぞれの取り組みの比較を通して、互いに良いところは取り入れようという意気込みから非常に活発な議論が行われました。

 最終的には、尼崎市と宇部市で環境マネジメントシステムの自治体間相互監査制度立ち上げを目指すことや、環境フェアで相互の自治体ブースを設けるといった具体的な協働プロジェクトの構築にまで議論は及びました。

 最後に、宇部市長から「市長同士の交流から、職員の交流、そして市民の交流を行うことでよりよい日本社会づくりができる」という言葉が発せられました。この言葉にこそ自治体交流会を開催する意義が表れていると感じました。

(文責:環境市民 小浜寛一)

 


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