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6. 第8回の総括

●第3期の環境首都コンテスト 質問、評価をさらに効果、内容の重視に

 本コンテストの質問は、自治体の施策、制度の有無だけでなく、その内容と効果の重視、市民参画やパートナーシップによる施策推進等の要素の組み込み等を評価するものにしています。そして、10年間を3期に分けて質問構成と配点を見直し、さらに毎年徐々に進化・深化させています。

 第1期(第1回〜第3回)は施策、制度、計画、活動のあるなしを中心に、その内容と効果、住民参加の状況を加味した質問、採点構成としました。

 第2期(第4回〜第6回)は施策、制度、計画、活動のあるなしとともに、その内容と効果、住民参加の状況をより重みをもった構成としました。

 昨年度からの第3期(第7回〜第10回)は、施策、制度、計画、活動のあるなしを基盤として、その内容と効果、住民参加の状況をさらに重みをもった構成としました。この第3期の構成が、私たち主催者が狙った、日本の環境首都コンテストの質問票、本来の姿ということができます。ただ、このように3期構成としたのは、環境首都コンテストの趣旨に基づき、日本の自治体全体の環境問題、持続可能な社会構築への取り組み状況を斟酌したためです。さらに第8回からは地球温暖化への対応をより強く求め、「L持続可能なまちづくりと一体化した交通政策」「M地球温暖化防止・エネルギー政策」分野の配点比重を重くしました。

 第2期である第4回〜第6回の結果をみますと、その中で毎年、質問を少しずつ深化させているにもかかわらず、総合10位までの平均点が、459点、505点、578点へと大きく上昇しました。また、全自治体の平均点も245点、273そして294点へと上昇しました(参加自治体の入れ替わりがあるので厳密な比較はできませんが、傾向は見ることができます)。このことから、参加自治体の取り組みがかなりの勢いで進んでいることがわかります。

 第3期に入った7回、8回は、上述した質問内容、配点の大きな見直しから、総合10位までの平均点、全自治体平均点とも若干減少しました。ただ、これは、各参加自治体の取り組みが低下したからでは決してありません。むしろ、かなりの取り組み強化を続けておられる自治体が多いからこそ、得点の減少度があまりなかったと私たちは評価しています。今後、第9回〜第10回にかけて、上記の第2期と同様に得点の伸びも期待できると思います。その中で、日本の環境首都が複数誕生することを私たちも心から願っています。

●第1位 水俣市

 今回、総合第1位は第4回、第5回にも第1位になった水俣市が輝きました。3回目の第1位を獲得したことは、水俣市が日本の環境首都、世界の環境モデル都市を目指して取り組みを年々進められている証であり、その栄誉を称えたいと思います。水俣市は、総得点726点を獲得しています。そして、すべての分野で50%以上、中でも「O環境に配慮した産業の推進」で9割以上を獲得、他に4項目で8割以上の得点となっています。また、「Aローカルアジェンダ21・環境基本条例・環境基本計画」「B環境マネジメントシステム」「D自治体内部における環境基本行動」「E自治体との交流」「G住民のエンパワーメントとパートナーシップ」「H環境学習」「L持続可能なまちづくりと一体化した交通政策」「Nごみの減量化」「O環境に配慮した産業の推進」で分野別全国第1位になりました。このように「環境首都」にかなり近い存在であると考えられます。

●自治体の目標となり、施策展開に大きな役割を果たしているコンテスト

 これまで8回の実施を経て、自治体環境政策に具体的影響がはっきりと現れてきています。例えば水俣市は新しく改定した第2次環境基本計画で「環境首都まちづくりへの挑戦」を掲げ、市民参画の組織と庁内組織を立ち上げ、プロジェクトに乗り出しています。安城市は総合計画の目標として環境首都を掲げ環境のまちづくり専任副市長を置いています。飯田市は、市長が環境首都をめざすことを明言され「挑戦環境首都への道」というセミナーを3回にわたって新城市長、安城市副市長、多治見市長を招いて開催しました。

 また、福知山市、磐田市では、本コンテストの順位環境基本計画実行の指標として、を規定しています。このように、「環境首都」を地域社会の目標として、またコンテストを自治体の政策評価の有効な道具として用いられるようになりました。さらに多くの自治体が、本コンテストの結果を分析し、取り組みの弱かった施策を見直したり、相互訪問したり、先進事例集を参考により優れた施策を組み立てられています。

●続々現れる先進事例

 今年も先進事例として69事例を紹介することができました。この先進事例には人口規模、自然条件、社会条件が多様な自治体から、地域特性を生かした事例、ユニークな着想がある事例、すばらしい成果をあげている事例を載せています。このような先進的な取り組みが日本社会を変えていく大きな力になるでしょう。地球温暖化の現状や将来予測をもちだすまでもなく、持続可能で豊かな地域社会を築いていくことは、私たち現代を生きる人間の責務となっています。環境首都を日本で実現していくことは、その大きな力となりえると確信しています。

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